亜鉛末塗料

亜鉛末塗料(ジンクリッチペイント)防錆顔料として亜鉛粉末を使用したさび止めで、金属の持つ電気化学的作用でさびを防ぐため、効果が高く塗膜の損傷で鋼面が露出してもさびが広がりにくいことが大きな特長です。

アルミニウムペイント

アルミニウム粉(リーフイングタイプ)を顔料として作ったシルバーペイントです。

色ムラ

塗膜の色が部分的に不均等な状態のことです。

色分れ

2種類以上の顔料を使用して作った塗料が、塗膜が乾燥するまでに顔料の分布が不均等になり、表面と内部で色の違った状態になる現象を言います。

インターバル

塗装をして次の塗装までの塗装間隔の時間のことで、「塗り重ね時間」とも言います。インターバルが適切でないと「縮み」や「はく離」など塗膜性能が発揮できなくなるおそれがあります。

ウエス

油汚れや塗装の掃除などに使う布のことです。

うすめ液

塗料をうすめたり、塗装用具を洗浄するための透明で揮発性の液体の事、シンナー又は希釈剤とも呼ばれています。塗料に合った、指定されたものを使用しなければなりません。なお、水性塗料の場合には水道水を使用します。

上乾き

塗った塗料の表面だけが乾き、下層はやわらかく粘着性があって未乾燥の状態にあることを言います。油性塗料を厚塗りした場合に起こりやすい状態のこと。

上塗り

最後の仕上げ塗り。この良否・色彩が美観や耐久性を大きく左右します。

エマルションペイント

エマルション樹脂を用いて製造された塗料。水で希釈でき、塗布後は水の発散によって固化し、表面にほとんど光沢にない被膜を作ります。つやありもあります。

ALC

オートクレープ(高温高圧蒸気)養生して作った気泡コンクリート。「Autoclaved」(高温高圧蒸気養生された)「Lightweight aerated」(軽量気泡)「Concrete」(コンクリート)の頭文字をとって名づけられたもので、軽量で断熱性、耐火性に優れ、内外壁、屋根、床などに使用されます。

エナメル

顔料を樹脂で練って作った不透明塗料の中で、一般に「ペンキ」「ペイント」と呼ばれています。乾燥後は、塗膜が硬く高光沢になる事が特長です。

エフロ

セメントの成分がコンクリート表面に染み出た白色の物質のことで、「エフロレッセンス」「白華」とも言います。漏水個所やクラック部分に出やすく、特にコンクリートの養生不足や冬場打設した場合などに、よく発生することがあります。塗膜へ透過して仕上がりや密着に悪影響を与える場合があります。

縁切り

スレート材で構成された屋根は、その傾斜にあわせてスレート材を重ねて葺かれています。塗装過程では、スレート材の合わせ目に塗料が入り込み貼り付いた状態になります。その部位に小さな穴(ピンホール)ができていると、毛細管現象により雨水が逆流して水漏れの原因になります。この防止のため塗装後ナイフ・皮すきなどで詰り部の塗料を切ってピンホールをなくすことを「縁切り」と言います。シーラー塗装後に、この合わせ目に器具(タスペーサー)を差し込む工法もあります。

オイルフィニッシュ

塗装法のひとつで、天然の乾燥油に樹脂、乾燥剤などを加え、木材の表面組織に浸透させる方法を言います。

黄変

塗膜の色が、黄味を帯びること。日光の直射、暗所、高温、高湿の環境などにある場合に現れやすい現象のことです。

撹拌(かくはん)

かきまぜること。かきまわすこと。

乾燥時間

容器に表示されている乾燥時間は半硬化乾燥(塗面の中央を指先で軽くこすっても塗面に跡が付かない状態)の時間を示しており、完全乾燥にはおおむね24時間~7日(23℃)を必要とします。

重ね塗り可能時間

同じ塗料を塗り重ねる時に、塗装上の支障が起こらず、正常な塗り重ね塗膜が得られる時間を言います。

可塑剤(かそざい)

固いプラスチック製品やポリ塩化ビニル樹脂製品を、軟らかくしなやかにするための添加剤のことです。

乾き色

塗料が完全に乾燥した時の塗膜の色で、液体や乾燥前とは異なる色相のことです。

皮張り

容器内で塗料の表面に皮が張る現象を言います。

顔料

色彩をもち、水その他の溶剤に溶けない微粉末で、水や油その他の有機溶剤と一緒に混ぜ合わせて使われます。原料は、天然鉱物を粉末にしたものや人工化合物から作られた粉末があります。色を重ねたときににじまず、紫外線に強く変色しにくいことが特徴です。

染料は、繊維に着色する材料です。天然染料は植物や鉱物や動物性の自然植物などを使用した染料が主流であったが、現在は合成染料(化学染料)にとって代わられ、合成染料のほうが色の種類が豊富です。水や油などに溶けやすいので、繊維の内部に浸透していきやすく色を重ねたときにじみやすいが、透明性があるので発色が良いのが特徴です。

クラック

ひび割れ、亀裂のことです。

ゲル化 

ゲル=コロイド状。溶液の蒸発、冷却又は化学変化などによって、ゼリー状の半固体ないし固体になることを言います。

ケレン

さび落とし・浮き塗膜除去のことで、「クリーン」が変化した言葉です。ケレンの状態で1種ケレン、2種ケレン、3種ケレン、4種ケレンなどに分類され、このケレンの度合いが耐用年数に大きく影響します。

シーラー

シーラーは素材、上塗りとの密着力を向上させ剥がれにくくしたり、吸込みむらを均一にして仕上がりのむら(つやむら・仕上がりむら)をなくすために使用します。その他に素材の強度を補強したり、アルカリやヤニ止めの機能をもつシーラーもあります。

研磨

素材や塗面の表面を平滑にする作業で、研磨には水とぎと空とぎがあります。水とぎ、耐水サンドペーパーに水をつけ、塗面をといで平滑にする方法です。空とぎ、水を用いることなく、耐水サンドペーパー、サンドペーパー、スチールウールなども用いて研磨する方法です。

自然発火

人が火をつけていないのに、自然に出火することを自然発火といいます。例えば、揚げ物の油や塗料、インキ、ワックスなどの油類は、酸化することで発熱し出火する可能性があります。その他にも、空気中で自然に燃え出すマッチの材料の黄リン、水の入ったペットボトルなどによる太陽光の集光、雷や火山の噴火などが原因となることがあります。
詳しくはこちらをご参照ください。
https://www.nipponpaint.co.jp/topics/hakka.html

下塗り

上塗りや中塗りに先立って行う塗装又は、その塗料のことを指します。密着性の向上、吸い込み止め、アルカリ止め、ヤニ止め、さび止めなどの目的で塗装します。

しわ

下塗り塗料が種々の原因で上乾きをして、下部の乾燥が不十分な状態で上塗りを行った場合に起こる現象です。

吸い込み

塗料が素材や下に塗った塗装面に吸い込まれて、ツヤがなくなり、塗膜が薄くなった現象をいいます。

ステイン

染料や透明性の高い顔料に樹脂などをわずかに添加し、溶剤や水でうすめた木部用の着色塗料で木目を生かした仕上がりが特徴です。屋内木工用ステインの油性をオイルステイン、水性を水性ステインと言います。仕上げに透明のニスを塗りますが、屋外木部用は上塗りが不要です。

シックハウス

居住空間において、建材や家具などから発生する有害化学物質に起因した健康被害が社会的問題となり「シックハウス」や「シックハウス症候群」と呼ばれました。対策として、内装部分で防蟻剤に使用しているクロルピリホスの使用禁止。建材などに含まれているホルムアルデヒドの放散量規制が2003年に出されました。当社では、居室には環境配慮形塗料をおすすめしています。

素地調整

下地の乾燥、汚れ、付着物の除去、穴埋め、吸い込み止めやアルカリ止めなどのためにシーラーを塗るなど、施工に適するよう下地をあらかじめ整えることを言います。素地調整を怠ると、はく離、仕上がり不良などの原因にもなり、塗膜を長く保たせるためには大事な工程です。

素地、下地 

塗装対象の、塗装されていない被塗物素材質が露出している面を素地といいます。これに対して、次の塗装の対象となる塗装面を下地と言います。

捨て塗り

吸い込み止めや上塗りをより美しく仕上げるために、あらかじめ上塗り塗料を多めにうすめて塗装することを言います。

染料

水又は、溶剤に溶ける有色の着色剤のことで、天然染料と合成(化学)染料があります。浸透性が高く透明性があるので発色が良いことが特徴です。ただし、顔料に比べ退色しやすい性質があります。

退色

紫外線などで、塗膜の色があせること。

タッチアップ

塗装作業において、部分的に補修塗りすること。

たれ

流れとも言います。塗料を垂直面に塗った時、乾燥までの間に塗料の層が部分的に下方に流れて厚さが不均等になること。厚く塗りすぎたり、うすめすぎた塗料を塗った場合などに生じやすい現象です。

ターペン

「ターペン」は天然樹木からとれるオイルであるテルペン油から変化した言葉です。昔は、このテルペン油がペンキのうすめ液として使われていました。現在、ターペンは石油の精製から造られ、組成は石油系炭化水素が主成分で、灯油に近い組成です。ミネラルターペン、ミネラルスピリット、塗料用シンナー、ペイントうすめ液とも称されます。ラッカーシンナーに代表される強溶剤に比べて、刺激臭が少なく溶解力が低いため古い塗膜への影響が少ないのが特長です。

チョーキング

塗膜の経年劣化によって塗膜表面に粉化物がつくことで、「白亜化」とも言います。塗膜が紫外線や風雨などの影響により経年で徐々に劣化して粉化します。

チヂミ

塗膜が、乾燥する時にちりめん状のしわ模様が塗膜にできること。厚塗りのときや寒冷時に発生しやすい現象です。

沈殿

顔料が分離して容器の底に沈む現象です。長期間経過していると、撹拌しても戻りにくくなる場合があります。

つやびけ

湿度や温度などの塗装時の気象条件や過度の吸込みにより、塗料本来のつやを失う現象です。

つやむら

つやにムラができる現象。原因として、素地の吸込みムラや塗膜の不均一な状態などによるものが多い現象です。

テクスチャー

生地、きめ、感触。

透湿性 

水蒸気の透過性があることを言います。

塗膜

塗られた塗料が乾燥してできた皮膜のことです。

とまり

隠ぺい力のことで塗膜(塗られた塗料が乾燥してできた皮膜)が、下地の色を覆い隠す力のことです。

中うみ

塗料の溶剤の蒸発が遅く、塗膜の内部に溶剤が残ったままで、やわらかい状態のことです。塗料を厚塗りして表面だけが先に乾燥したり、下地の乾燥が不十分なまま上塗り塗装を行った場合になりやすい現象です。

中塗り 

塗装において上塗りの一つ前の塗り工程のことを言います。

2回塗り

1回塗って乾いた塗膜の上に、乾燥後同じ塗料をもう1度塗り重ねることを言います。

肉持ち

乾燥した塗料の厚みのことで、厚く塗れる塗料のことを肉もちのよい塗料といいます。

にじみ

他の色の塗料を塗り重ねた場合、下塗り塗膜の色が上塗り塗膜に移行して違った色になることです。

ぬれ色

コンクリートや木材が水にぬれると、乾燥時とは色が違って見える状態になりやや濃い目の色になります。

はじき

塗膜の一部に下地が露出するしたり、塗面に塗膜が押しのけられたようなへこみや小さな穴を生じる現象。塗布面に水分や油分が付着していたり、研ぎかす、ホコリが乾燥途中の塗膜に付着した場合も発生することがあります。

ハードナー

硬化剤

拾い塗り

⇔タッチアップ

フィラー

フィラーは下地の面調整(段差など)や巣穴を埋めたり、仕上げ塗材を仕上げに適する状態にするために使用します。

ブリード

塗膜下地から着色物質や可塑剤・タールなどが拡散して汚れや変色を起こす現象で、「にじみ」のことです。この欠陥を引き起こす物質の例は、歴青質系塗料(コールタール)、木材防腐剤、節からの油性樹脂、有機顔料及びステイン、塩ビ顔料、シーリングなどがあります。

☆☆☆☆マーク (フォースターマーク)

2003年7月に改正建築基準法が施行されました。

主な改正内容は

・シックハウス対策としてクロルピリホス(防蟻剤)の使用禁止

・ホルムアルデヒドの放散量の規制です。

このホルムアルデヒド放散量を表すのが「☆マーク」であり、居室で使用する場合に表示が必要になりました。表示なし及び「F☆」は使用禁止です。「F☆☆」、「F☆☆☆」は換気条件と施工する面積に制限がつきます。「F☆☆☆☆」は室内で使用面積に制限がありません。

VOC

VOCとは、「VolatileOrganicCompound」の略で、「揮発性有機化合物」のことです。塗料ではシンナーなどの溶剤、造膜助剤、添加剤の一部がVOCにあたります。水性塗料でも塗料中には造膜助剤、防腐剤として配合されている場合があり、若干のVOCを含んでいます。又、厳密にはVOCは沸点250度未満の揮発性有機化合物を指します。

白化

塗膜表面が乾燥過程で湿気によりつやが低下し、表面が白っぽく濁る現象。
梅雨時は高湿度のため、結露しやすく白化を生じることが多い。
また、冬季などの低温期は未乾燥時間が長いため、結露の影響を受けやすい。

白亜化

⇔チョーキング

ブラッシング

⇔白化

ブツ

塗装時又は、塗装直後に表面に付着したゴミなどの固形の異物が塗膜表面にある状態。外部からの付着物だけでなく、塗料に混入したり、保存中に発生した固形の異物により生じる場合もります。

ピンホール

塗膜にできた極めて小さな穴のことを言います。

プライマー

下塗りに用いる塗料の総称を言います。

ブリード

⇔にじみ

付着性

塗膜が下地面(たとえば木や鉄プラスチック、コンクリートなど)に付着して、はがれにくい性質を言います。別の表現で密着性がよい、悪いなどといわれることがあります。

粉化

⇔チョーキング

マスキング

塗りにくいところや汚れては困るところをマスキングテープやマスカー、新聞紙などで覆うことです。

メタリック塗料

塗膜の色を透かして、キラキラと光る金属光沢の微小片が見えるような塗面をつくる塗料。金属光沢は通常、塗料中のアルミニウム粉(ノンリーフィングアルミ)を加えてだします。スプレー塗料や自動車用塗料に多く用いられています。

目止め

塗料の吸込みを止め、上塗りに必要な平滑面をつくるため、木目の小さな穴を埋めることを言います。

目やせ

おもに木材塗装の場合、導管部にそって細かなくぼみができる現象です。

目地

レンガやブロック造り、鉄筋コンクリートなどのつなぎ目のことを言います。

面調整 

塗装下地を、塗装に適した状態にすることを言います。

ヤケ

⇔黄変

ゆず肌

塗面がゆずの皮のように凸凹なる現象のことです。

養生

塗料が着いたり、汚れては困るところをマスキングテープや新聞紙で覆うこと。傷つけないように保護をすることを言う場合もあります。

 

溶剤

塗料をとかすための液体です。

UV-A

紫外線吸収剤。紫外線による劣化が予想されるような外壁用などの塗料に配合されています。

リーフィング

アルミニウムペイントなどを塗装した場合、アルミニウムの粉が塗膜の表面に浮かんで、ウロコ又は木の葉を並べたように表面を被覆することです。

リムーバー

⇔塗料剥離剤

レベリング

塗った後、塗料が流動して平らで滑らかな塗膜ができる性質を言います。

漏水 

鉄筋コンクリートなどの、ひび割れを通路として雨水や排水、時には上下水の配管からの水などが動くことを言います。この水が、壁面などの塗膜の浮き、割れ、はがれ、膨れ、変色などの劣化を発生させる原因になります。セメントモルタル、打放しコンクリート面でのエフロレッセンス(俗にハナアクジル)も引き起こします。水が、セメント系の素地内部のアルカリを溶出し、内部での中性化を引き起こすことにつながり、アルカリが塗膜の密着劣化を発生させてしまいます。建物にも種々の支障をきたします。

ワニス

ニスのことです。英語のVarnish(バーニッシュ)が日本語に移入される際に「ワニス」と訛り、さらにその語を短縮して「ニス」と呼ばれるようになりました。