乾燥時間は、塗る面の状態、塗り方、気象条件などによって異なることがあります。塗料の種類によって乾燥の仕組みが異なりますので、代表的な塗料についてご説明します。
<水性塗料>
・水性塗料は水分が蒸発することにより乾燥硬化しますので、温度、湿度の影響を受けます。5℃以下の低温時での塗装を避け、風通しを良くしてください。特に換気の悪い浴室の場合は、塗る面を1日乾燥させてから塗装し、塗装後も当日は入浴しないようにしてください。
・下地が塩ビのかべ紙や可塑剤の多い軟質塩ビに塗装した場合は、可塑剤が塗膜に移行してベタつきが出て一見乾燥していないようになります。ビニールかべ紙にも塗れる塗料を選択してください。
<油性塗料>
・厚く塗ると表面だけ乾き、塗膜内部の乾燥が遅れてしまいます。そのまま塗り重ねるとシワのや縮みの原因になります。
・油性塗料には、乾燥を早めるために乾燥剤が配合されているものが多くあります。古い塗料の場合、乾燥剤の効力が弱くなる(風邪をひくといいます)ことがあり、乾燥が遅れます。
・新設のセメント面のようにアルカリの強い素材に塗装した場合、アルカリと塗料が反応して、乾燥しないことがあります。
・ヤニや油分を取らないで塗装した場合も乾燥しないことがあります。
・水性塗料と同様、低温、高湿度の時は乾燥が著しく遅れます。